空き家の維持費はいくら?実家の放置にかかる費用

固定資産税だけなら払える。そう思って実家を空けたままにすると、あとから草刈り、保険、電気・水道、帰省交通費、急な修繕が重なります。

この記事では、税金だけでなく、誰が払い、誰が現地へ行き、いつまで持つのかまで含めた、空き家の年額負担を扱います。

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空き家の年間維持費を家や書類、電卓で確認する線画イラスト
この記事が向いている人
  • 親の入院、施設入居、同居などで、実家が空き家になりそう
  • 税金以外のお金がどこまで増えるのかを兄弟姉妹と話したい
  • このまま管理するか、売却・活用・解体も比べるか迷っている
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空き家の年間維持費を家や書類、電卓で確認する線画イラスト

1. 固定資産税だけで判断しない

空き家の費用で最初に目に入るのは固定資産税です。納税通知書が届くので、金額も分かりやすい。けれど、実家を1年持ち続ける負担は、税金だけでは決まりません

空き家の年間維持費は、固定費、回数で増える費用、一時費用に分けて見る。固定費は税金・保険・光熱費、回数で増える費用は草刈り・巡回・帰省交通費、一時費用は修繕・片付け・名義確認。

国土交通省の令和6年空き家所有者実態調査では、年間の維持管理費は「10〜20万円未満」が16.7%、「30万円以上」が8.5%です(国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査結果」PDF)。

数万円で済む家もあれば、年10万円台、20万円台、30万円超になる家もあります。

空き家の年間維持費は、固定費、回数で増える費用、一時費用の3つに分けて考えましょう。固定資産税・保険・光熱費だけでなく、草刈りや巡回、帰省交通費、修繕や片付けも含めて考えます。

固定費は納税通知書・保険証券・電気や水道の明細で年額化しましょう。

草刈り、巡回、帰省交通費は「1回あたり×年何回」で計算しましょう。

修繕、片付け、名義確認は毎年同じ金額では出ないため、一時費用として別枠にしましょう。

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空き家の支払いと現地確認の担当を家族で分けて考える線画イラスト

2. 誰が払っているか、誰が見に行くか

年額を出したら、次は誰の負担になっているかを確かめます。空き家は、請求が届く人と現地へ行く人が分かれやすいです。

固定資産税は代表者に届く。保険は親の口座から落ちる。草刈りは近くに住む兄弟が行く。郵便物や雨漏りは、帰省した人が対応する。こうなると、金額以上に役割が偏ります。

家族で話すときは、費用ごとに「見るもの」と「確認する相手」を並べましょう。

  • 税金は、納税通知書・課税明細書を見ます。分からないところは、市区町村の固定資産税担当に確認します。
  • 保険・光熱費は、保険証券、電気・水道の明細を見ます。契約名義と基本料金を確認します。
  • 庭・巡回は、庭の写真、作業回数、見積書を見ます。家族で行くのか、外部に頼むのかを分けます。
  • 修繕・名義は、修繕が必要な場所、片付け量、登記事項証明書を見ます。工務店、片付け業者、法務局など確認先も分けます。
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空き家の修繕や片付け、名義確認を別枠で考える線画イラスト

3. 住んでいない家ほど、壊れても気づくのが遅い

空き家の費用は、毎年出る費用と、その年だけ出る費用を分けましょう。混ぜると「毎年こんなにかかるのか」と誤解しやすくなります。

ただし、住んでいない家は不具合の発見が遅れます。見る場所は、外まわり、室内、片付け・名義の3つに絞ると確認しやすいです。

外まわり

屋根、外壁、雨どい、門・塀。落下や越境がないか見ます。

室内・水回り

雨染み、カビ、湿気、通水。住んでいない家ほど気づきにくい場所です。

片付け・名義

残置物、重要書類、登記名義。売却や解体の前に詰まりやすい点です。

ネズミ、コウモリ、シロアリなどの気配がある場合は、修繕費とは別に駆除費用も見込んでおきます。レスキューハウス(PR)は、持ち家・オーナー向けに、害虫・害獣駆除の現地調査と見積もりに対応するサービスです。

国土交通省の空き家管理チェックリストでも、外から見える劣化や生活環境への影響を定期的に見る項目が示されています(空き家管理チェックリスト)。

名義が曖昧な場合は、売却や解体の前に登記上の所有者も確認しましょう(法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」)。

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固定資産税通知書と住宅用地特例を確認する線画イラスト

4. 空き家になると固定資産税は6倍かかる?

この話が出るのは、住宅用地特例があるからです。

空き家で固定資産税が6倍になると言われる流れ。住んでいれば住宅用地特例で軽減され、管理不全で勧告を受けると土地の固定資産税特例が外れることがある。

住宅が建っている土地には、固定資産税の課税標準を軽くする特例があります。小規模住宅用地は6分の1、一般住宅用地は3分の1です。つまり、土地の固定資産税は、住宅があることで課税標準が抑えられています

管理が不十分な空き家として市区町村から勧告を受けると、この住宅用地特例の対象から外れることがあります。小規模住宅用地の6分の1が外れるため、「固定資産税が6倍になる」と言われます。

ただし、空き家になった瞬間に税額全体が6倍になるわけではありません。特例が関係するのは土地部分の課税標準です。家屋の税額まで同じ割合で変わるという意味でもありません。

  • 小規模住宅用地は、住宅1戸あたり200㎡以下の部分です。固定資産税の課税標準は1/6、都市計画税は1/3に軽減されます。
  • 一般住宅用地は、200㎡を超える部分です。固定資産税の課税標準は1/3、都市計画税は2/3に軽減されます。

一方で、管理が不十分な空き家は注意が必要です。特定空家等や管理不全空家等として市区町村長から勧告を受けた敷地は、住宅用地特例の適用対象から外れることがあります国土交通省「固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置」)。

自治体から通知が届いたら、担当課に問題箇所と対応期限を確認しましょう。

税額への影響は、固定資産税担当に「住宅用地特例の扱いが変わる通知か」を確認しましょう(政府広報オンライン)。

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空き家をいつまで持つか管理や売却などの選択肢を考える線画イラスト

5. 年額が出たら、いつまで持つかを決める

最後に決めたいのは、この家を、あと何年・誰が・いくらまで負担して持つのかです。

親が戻る見込みや使う予定があるなら、管理期間、担当者、保険、緊急連絡先を決めます。使う予定がない、年額が重い、近隣対応や名義確認に時間がかかりそうなら、管理継続だけで考えない方が現実的です。

例えば、固定資産税8万円、保険3万円、電気・水道1.8万円、草刈り4万円、帰省交通費4.5万円、巡回管理3.6万円のモデルケースでは、年間維持費は24.9万円です。

家族で続けるには重いと感じるなら、管理のやり方を見直すだけでなく、売却・活用・解体まで候補に入れると、次に話す材料になります。例えば、タウンライフ空き家解決(PR)では、売却・活用・管理・解体などを含めた空き家解決プランの提案を受けられます。2026年5月時点で650社以上の専門企業と提携し、タウンライフシリーズの累計利用者数は54万人以上です。

参考情報

制度や税務は改正があります。個別の判断は、市区町村、法務局、税務署、司法書士、税理士、不動産会社などへ確認してください。