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実家の査定前に片付けは必要?全部捨てる前に確認する5つのこと

親の家に家具や生活用品が残っていると、「空にしてからでないと査定を頼めない」と考えがちです。けれど、処分を先に決めると、必要な書類や家族の物まで捨てるおそれがあります。

査定前に行うのは大掃除ではありません。家の状態を確認できる通路をつくり、残す物と処分候補を分けたうえで、残置物の扱いも査定条件に入れます

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家具が残る実家で、査定前に通路・書類・家族の物・処分方法・査定条件を順に確認する図
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家具をすべて運び出さず、玄関から各部屋までの通路を確保した実家の図

1. 多くの場合、査定前に家を空にする必要はない

査定と内覧は別の段階です。査定では、不動産会社が土地と建物の広さ、道路との接し方、室内の傷み、設備、周辺の取引状況などを確かめます。家具があるだけで査定を断られるとは限りません。

物が多くて通路もない場合は、空き家の片付けを自力・業者・売却前で分ける5つの判断を参考に、各室の写真を撮り、重要品だけ先に実家の外へ移してください。

最初に必要なのは、玄関から各部屋、水回り、分電盤、床下収納などへ移動できる通路です。雨漏り跡、床の沈み、窓の開閉、壁のひびが家具で隠れている場所も、手前の物を動かせば十分です。

押し入れの中身や大型家具を全部運び出すのは、売り方と引渡し条件を聞いてからでも間に合います。仲介で内覧に備える場合と、建物の状態を含めて買取を相談する場合では、必要な片付けが変わるためです。

遠方で立ち会えない場合は、現地にいる家族へ「玄関から台所まで」「各部屋の入口」「庭へ出る掃き出し窓」の3か所だけ撮影を頼んでください。通れる幅と家財の量が分かれば、不動産会社も査定前に必要な作業を答えやすくなります。

段階片付けの目的先に行う範囲
査定前家と敷地の状態を伝える通路、傷みが見える場所、書類
内覧前買主が室内を確認する生活用品、収納、においの原因
契約前残す物と撤去負担を決める家財・設備の一覧と費用
引渡し前契約した状態で渡す契約書と特約で決めた範囲

売却相談から引渡しまでの全体像は、全日本不動産協会の消費者向け冊子でも確認できます。査定時点と契約後に行うことを分けて読むと、片付けだけを先行させずに済みます(全日本不動産協会「初めて家を売却する人が読む本」)。

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家財の中から登記書類、固定資産税通知書、鍵、貴重品を取り分ける図

2. 書類と貴重品を先に分ける

最初の仕分けで探したいのは、値段が付きそうな家具ではなく、売却手続きと家族確認に必要な物です。登記済権利証または登記識別情報通知、固定資産税の納税通知書、購入時の売買契約書、測量図、リフォーム記録、家の鍵は、一か所にまとめておくと紛失を防げます。

現金、通帳、印鑑、証券、貴金属のほか、写真や手紙、仏壇の中も見落とせません。引き出しや封筒を中身ごと処分すると、後から探し直すことになります。郵便物も宛名だけで捨てず、保険や税金、設備の契約が分かる物は保管しておくと安心です。

エアコン、照明、給湯器、物置は、家財として撤去するのか、付帯設備として残すのかを自分だけで決めない方が安全です。型番、設置年、故障の有無が分かる写真を用意し、設備表へ載せる物か不動産会社に確認できます。

  • 売却に使う書類権利証・登記識別情報、納税通知書、購入時資料、測量図、修繕記録
  • 本人確認に関わる物実印、印鑑登録証、本人確認書類、通帳、証券
  • 家族へ確認する物写真、手紙、仏壇・位牌、形見、兄弟姉妹が置いた私物

権利証が見つからなくても、それだけで査定を延期する必要はありません。見つからない書類名を不動産会社へ伝えれば、売買契約までに必要な対応を案内してもらえます。名義が分からない場合は、納税通知書から登記簿を取る順番を先に確かめてください。

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家財の写真を家族へ送り、持ち帰る物と残す物を確認する図

3. 家族の物は持ち主を確認する

親が存命なら、本人に確認できる家具や衣類は、同意を得る前に処分しないでください。施設に入った親へ実家全体の判断を迫るのではなく、写真を数枚ずつ送り、「残す」「手放してよい」「判断を待つ」から選んでもらうと負担を抑えられます。

兄弟姉妹の学用品、アルバム、賞状、趣味の道具も、置いてある場所ごと写真に残しておきます。1点ずつ長い相談をするより、部屋全体と棚の中を見せ、持ち帰りたい物だけ期限までに知らせてもらう方が話は進みやすいでしょう。

返事が来ない物は「不要」と決めず、写真に番号を付けて未回答のまま残しておきます。査定後に売却予定日が見えてから引取期限と処分日を伝えれば、家族を何度も急かさずに済みます。

相続した実家では、誰の物か分からない家財を一人で処分すると、売却価格とは別の家族問題が残ります。処分の同意が取れていない物は1部屋または棚1つに集め、査定時に「未整理の家財」として量を伝えます。

遠方から何度も帰れない場合は、家族確認の期限を査定日より前に置く必要はありません。査定日に残っている量を不動産会社へ伝えれば、売却方法ごとに、いつまでに家を空ける必要があるか相談できます。

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家財を残す物、再利用する物、自治体で処分する物、査定で相談する物に分ける図

4. 家財は持ち帰るか、譲るか、処分するか、残したまま相談する

書類と家族の物を取り分けたら、残りは「持ち帰る」「売る・譲る」「自治体の方法で処分する」「査定時に残置物として相談する」の4種類です。処分業者を呼ぶのは、最後の「査定で相談する物」の量と売り方が分かってからでも遅くありません。

比較的新しく使える家具や家電は、リユース店へ写真と型番を送ると、買取対象か先に分かります。冷蔵庫、洗濯機、テレビ、エアコンなどは家電リサイクル法に沿った処分が必要なため、粗大ごみと同じ扱いにはしません。

家庭の廃棄物を業者へ依頼する場合、産業廃棄物処理業や古物商の許可だけでは家庭ごみを回収できません。市区町村の案内から一般廃棄物処理業の許可業者または委託先を探します(環境省「廃棄物の処分に無許可の回収業者を利用しないでください」)。

回収を頼むときは、家財の写真を複数社へ送り、運搬費、階段作業、家電処分、当日の追加料金、キャンセル料まで含めた見積もりを依頼します。国民生活センターも、許可業者を確認し、複数社の見積もりと追加料金の有無を確かめるよう案内しています(国民生活センター「不用品回収はどこに頼めばよいか」)。

業者へ頼む範囲が決まったら、家財量、自治体回収、家電4品目、見積内訳を分ける6項目で費用をそろえます。片付け、測量、解体など売却代金から差し引かれる項目は、実家を売る費用の記事へまとめます。

見積書で確認する欄:回収品の量、車両台数、作業人数、家電リサイクル料金、階段・搬出料金、追加料金、キャンセル料、作業日。
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残置物の写真と同じ条件を3社へ渡し、査定額と撤去費を比べる図

5. 残置物の条件をそろえて査定を比べる

査定を依頼するときは、部屋ごとの写真、残す物、処分予定の物、未整理の物を各社へ同じように伝えます。そのうえで、「片付けてから売る場合」と「現在の家財を含めて相談する場合」の売り方と費用が分かれば、処分を先に契約せずに比べられます。

確認するのは査定額だけではありません。仲介と買取のどちらを想定しているか、内覧前に空ける範囲、残置物撤去を誰が手配するか、費用をいつ確定するか、引渡し時に残せる設備や家具があるかも比較の対象です。

建物の解体も提案されたら、その場で決める必要はありません。古家付き・更地渡し・更地売却の3案のうち、その会社が対応できる売り方と、価格差が生まれる理由を尋ねてください。

比較表には、査定額の横へ「家財撤去前・撤去後」「撤去見積もりを含む・含まない」を添えてください。条件が違う金額を横一列に置くと、片付け費を引いた後の差が読めないからです。回答が未定なら、空欄ではなく確認予定日を入れておきます。

  • 売り方仲介、買取、古家付き土地のどれを想定しているか
  • 片付け時期査定後、内覧前、契約後のどこまで待てるか
  • 費用負担売主が撤去するか、価格や引渡し条件へ反映するか
  • 書面残す設備・家財と撤去範囲を契約書や特約でどう示すか

口頭で「そのままで大丈夫」と聞いただけでは、契約時の条件が分かりません。売買契約へ進む段階では、何を残し、誰が撤去費を負担するのかを書面に残してもらいましょう。

物件の状態と契約内容が合わない場合に生じる売主の責任もあるため、分からない傷みや故障は隠さず伝えます(全日本不動産協会「初めて家を売却する人が読む本」)。

申し込み前に、実家を売る方針、土地と建物の名義、鍵の所在、訪問査定に立ち会える日を家族でそろえてください。部屋ごとの写真と残したい家財が分かれば、家を空にしていなくても現在の状態を伝えられます。

持ち家売却の申込フォームでは、表示された不動産会社から最大5社を選べます。選んだ会社へ物件情報と連絡先が共有され、各社からメールまたは電話で連絡があります。申し込みと査定依頼に利用料はかからず、査定を受けた後に売却する義務はありません。

連絡を受けやすい時間帯を決め、申し込み後10日以内に本人確認と日程調整、30日以内に訪問査定へ対応できる時期に利用してください(持ち家売却公式サイト)。

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片付けにお金をかける前に、今の状態で査定を頼む

持ち家売却なら、家財が残る今の状態を伝え、実家に対応できる複数の不動産会社へ訪問査定を依頼できます。残置物への対応は各社へ確認してください。

会社ごとの地域実績や価格根拠まで比べる場合は、実家の査定先を選ぶ5つの基準を使います。名義、家の状態、家族の売却条件がまだそろっていない場合は、親の家を売る前の5項目へ戻ります。

片付けにお金をかける前に、今の状態でいくらになるかを比べてから、残す物と処分する物を決めましょう。

各社へ渡すもの:部屋ごとの写真、家財のおおよその量、残したい物、処分予定の物、売却希望時期、現地で立ち会える日。

参考情報

売却条件や廃棄物の処分方法は、物件、契約、市区町村によって異なります。個別判断は不動産会社、市区町村の廃棄物担当窓口、司法書士、税理士へ確認してください。